ウェブマーケティングはセグメントの仕方で決まる!

2019.7.22
WEBマーケティング

突然少し難しいところから始まりますが、ウェブマーケティングで効果を出していくために重要なのが「セグメント」の切り方です。

 

「Webマーケティングってごちゃごちゃしすぎて、意味が分からない・・・」

「ウェブ広告を使ってのセグメンテーションどうすればいいの・・・」

「セグメントの活用の仕方って?」

「そもそも、セグメントって何ですか・・・?」

 

なんて方は、ぜひ最後まで読んでみてください。セグメントの切り方を理解することによって、ウェブマーケティングの運用スキルはみるみる上がってくるはずです。

 

1.ターゲットセグメントとは

セグメントとは「区切り、区切られた部分」という意味の言葉です。ウェブマーケティングにおいてのセグメントとは、市場や顧客などをある一定の基準で細分化して一つのグループにまとめたものになります。分割する基準は、性別・年齢などのデモグラフィックデータ(人口統計学的属性情報)、悩みなどの心理面を表すサイコグラフィックデータ(心理的情報)、居住地域や利用する沿線情報などのジオグラフィックデータ(地理的情報)が最も一般的です。他にも、ユーザーの趣味や興味関心で分割したり、行動パターンで分割するなど方法は様々あります。また、この分割するプロセスがセグメンテーション(セグメント化)になります。

 

セグメンテーションのイメージ

 

セグメント化する目的

ウェブマーケティングにおいてセグメント化する目的は何なのでしょうか。セグメント化の一番の目的は、企業が商品に対して経営資源を投下する際に、無駄を省くことにあります。例えば、「30代の女性」をターゲットとした化粧品の場合、「30代の男性」や「10代の女性」などに経営資源を投下してしまうと、費用対効果が悪くなるのは目に見えています。また同じ「30代の女性」であっても「未婚のキャリアウーマン」に対するアプローチ方法と「結婚して子どもがいる30代の主婦」に対するアプローチ方法では、全く違ったものになるはずです。

マスメディアによる広告が主流だった時代は、市場をセグメント化してターゲットを絞ったとしても適切なユーザーだけに企業のメッセージを届けることは不可能でした。しかし、ウェブマーケティングが発達した今では、細分化したターゲットに対してでも、ピンポイントにメッセージを届けることが可能になりました。

セグメント化の必要性はウェブマーケティングの発展とともに、ますます高まってきたといえます。セグメントを適切に切り分けることで、マーケティングの対象としないユーザーに無駄な費用を使うことなく、ターゲット層に対して効率的にアプローチが出来るのです。

 

 

2.セグメンテーションの方法とその活用

それではセグメンテーションの方法を少し具体的に見ていきたいと思います。

 

・デモグラフィックデータによるセグメンテーション

 デモグラフィックデータとは、性別、年齢、家族構成などの統計情報になります。ある化粧品の会社が商品を販売する場合、顧客として想定するターゲットの層はいくつか考えられます。

 

「20代の若年層の女性」

「30代の働く女性」

「40代の主婦の女性」

などなど

 

このように、年齢でセグメントを分けてみると、それぞれのターゲット層に対してのアプローチ方法がイメージしやすくなるのではないでしょうか。例えば「20代の女性」に対しては『タレントの○○さんも使っている化粧品』など、キレイをイメージできる訴求が良いかもしれません。「30代の働く女性」に対しては、『朝夕に、手間暇がかからない』といった、利便性訴求が良いかもしれません。

また、新たに男性向けの化粧品を展開するのであれば、これらとは全く違ったアプローチ方法を考えていかなければなりません。

 

・サイコグラフィックデータによるセグメンテーション

サイコグラフィックデータによるセグメンテーションとはユーザーの心理面による分類になります。心理面は、ライフスタイルや価値観など、ユーザーの属性データからでは判断できないものになりますが、「ニーズ」や「悩み」と捉えると考えやすいかと思います。上述のように化粧品を扱う企業で例を見てみますと

 

「とにかくトレンドを抑えたい」

「朝夕のメイクにかける時間を少なくしたい」

「肌のハリや・シワに悩みを抱えている」

などなど

 

このように、心理面でセグメントを分けることで、デモグラフィックデータとは別の軸が見えてくるかと思います。これらのニーズにこたえる商品を用意してあげることで、適切なニーズのユーザーに効率的にアプローチすることが出来るようになります。

 

・ジオグラフィックデータによるセグメンテーション

ジオグラフィックデータとは地理的情報のことです。市区町村単位のターゲティングです。

 

「東京都在住のユーザー」

「店舗から○○km以内にいるユーザー」

「山手線沿線のユーザー」

などなど

 

特定のエリアにいるユーザーをターゲティングすることで、商圏を効率的にコントロールできるようになるほか、実店舗がある企業ではユーザーとの関連性が高まったりすることが期待できます。

 

実際の運用の際は、これらのセグメンテーションを複合的にかけ合わせることで、より具体的なセグメントを分けることが出来ます。しかし、あまり細かくセグメントを分けて設定してしまうと、実際にはマーケティングでリーチすることが出来ないということにもなりかねませんので、注意が必要です。

 

セグメンテーションの掛け合わせ

 

3.セグメンテーションをウェブ広告に落とし込む

ウェブマーケティングの内容は年々変化し続けており、インターネットの普及により、従来型のマスメディア型のアプローチから、細分化されたセグメントへのアプローチが可能になってきました。ウェブ広告はそんなウェブマーケティングの中でも重要な位置を占める選択肢の一つです。そこで今回は、セグメンテーションをどのようにウェブ広告に落とし込んでいくのが良いのかを見ていきたいと思います。

 

・デモグラフィックデータ、ジオグラフィックデータによるセグメントをターゲティングする場合

デモグラフィックデータとジオグラフィックデータを活用してウェブ広告を展開する場合、Facebook広告や、ディスプレイ広告を活用すると良いでしょう。

 

※Facebook広告とは

※ディスプレイ広告とは

 

特に、Facebook広告の場合、そのターゲティングのもととなる属性データをユーザー自身で登録しているため、そのターゲティング精度が他のディスプレイ広告などよりも高くなることが特徴です。また、Facebook広告を活用することで、Instagramへの広告配信も可能となります。

年齢や居住地域などの属性データを活用する場合は、これらの広告媒体を活用することで、より多くのユーザーにアプローチすることが可能となります。

 

・サイコグラフィックデータによるセグメントをターゲティングする場合

ユーザーを心理面からセグメント分けする場合、年齢や住んでいる場所のように、明確な指標を設けることはできません。しかし、検索連動型広告(リスティング広告)を活用することで、ユーザーの興味関心や悩みをターゲティングすることが出来ます。

 

※リスティング広告とは

※リスティング広告のキーワード選定

 

リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジンで検索するキーワードに対して配信をする広告になります。ユーザーが今気になることを入力して検索しているので、そのキーワードにはユーザーの心理が色濃く反映されているというわけです。

 

「化粧品 20代 人気」

「時短コスメ」

「肌のハリ 化粧品」

 

例えば、上のようなキーワードで検索するユーザーがいた場合、どのようなことが読み取れるでしょうか。「人気」や「ランキング」「おすすめ」などを含むキーワードで検索している場合、今人気の商品を抑えたいというニーズを抱えているといえるかと思います。また「時短」や「肌のハリ」などのようにユーザーにとって重要な課題があり、そこから明確なニーズが読み取れるというケースもあります。

このように、ユーザーが検索している検索キーワードにはユーザーの心理が色濃く反映されています。セグメント分けしたユーザーが検索しそうなキーワードをターゲティングすることで、それらのユーザーにアプローチすることが可能になります。

 

ニーズの階層とそのキーワード選定

4.まとめ

インターネット広告は、セグメンテーションが可能という技術的な特性を持って発展してきたといえます。その為、セグメンテーションの考え方は、今やウェブマーケティングで必須のスキルとなっています。

セグメントの切り方ひとつで、その後のウェブマーケティングの成果は大きく変わるといえるでしょう。是非、皆さんもセグメンテーションを上手に活用して、マーケティングの効果を改善してみてください。