広告費を増やさずにCV数を倍増させる「広告×LP一体型運用」が最善のCPA改善策である理由

多くの企業がデジタルマーケティングで重要視している指標として、コンバージョン数(CV数)の最大化と顧客獲得単価(CPA)の改善の2つがあげられるかと思います。しかし、現在の広告運用では、広告運用体制とランディングページ(LP)の運用体制が分断もしくはLP側の方が放置されることが多く、以下のような課題に直面しがちです。
1.広告費の増加してもCV数が伸びていかない
広告の露出を増やし、クリック数(CTR)を改善しても、LPでの離脱率が高ければ、最終的なCV数の増加にはつながりません。そのため、広告費をいくら増加しても、CV数の増加に直結しない非効率な広告運用に陥ってしまいます。
2.CPC悪化により、さらに進行するCPAの悪化
どの企業もデジタル広告を取り入れているため、競争の激化は避けられず、日増しにオークション単価が高騰する動向に歯止めがきかない状態です。そのため、LPのコンバージョン率(CVR)が低いままだと、さらにCPAが高騰し、費用対効果は悪化する一方だと予想できてしまいます。
3.部分最適化による機会損失
広告クリエイティブの改善は広告代理店、LPの改善はLP制作会社といった具合に、担当する会社が分断されているため、両社からは全体像が見えないために全体最適化の視点が欠け、LPで得た知見を広告側にフィードバックする機会や広告で得た知見をLP側にフィードバックする機会を双方で機会損失しているため、最善のパフォーマンスを発揮できていないケースが多く見られます。
目次
広告運用の改善だけでは、CPAが改善できないのか?を考察

考察1.「CPAが高い」の本当の原因は、管理画面の中だけにあるのか?
自社のWEB広告を担当している方の中には、
・クリック数は取れているのに、なぜかコンバージョンしない
・CPAが年々高騰し、もはや入札調整やキーワードの調整だけでは抑えることが難しい
・代理店から「競争が激化しています」の説明しかされず、具体的な打ち手の説明がない
このような課題感をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
近年、確かにその参入のしやすさからWEB広告を取り巻く環境は変わってきており、
・競合出稿の増加
・それによるCPC(クリック単価)の高騰
・媒体アルゴリズムの変化、高度化
といった外的要因は無視できないものとなってきています。
しかし、実際には、広告運用そのものではなく、その先の”受け皿”(LP)との関連性に問題があるケースが非常に多いというのも忘れてはいけない大きなポイントです。
どれだけ優れた広告であったとしても流入元の広告と受け皿であるLP(ランディングページ)の関連性が低く、ユーザーの期待に応えることができなければコンバージョンへ導くことはできません。そのため、本当に広告成果を改善するためには管理画面の中だけに目を向けるのではなく、管理画面の外にあるランディングページにも目を向けることが重要と言えるのではないでしょうか。
考察2.「広告運用」を改善するだけではクリック単価を抑えることはできない?
例えば、Google広告では、広告の掲載順位やCPCは入札額だけで決まっているわけではありません。CPC(クリック単価)が決めるのに一つの重要な指標とされているのが「品質スコア」です。
品質スコアは主に、
・推定クリック率
・広告文と検索語句の関連性
・LPの利便性(ユーザー体験)
で構成されているといわれています。
つまり、LPの評価が低いと、同じ順位を取るために”より高いCPC”を支払う必要があるという仕組みとなっています。よくある誤解としては、「LPはコンバージョン率にしか影響しない」という考え方です。実際には、表示速度やモバイル対応、情報のわかりやすさ等といった要素はCPCにも影響を与えているとコンバージョンアドは考えています。
多くの場合、LP改善は、広告の調整の後に行おうといった後工程で考えられることが多いですが、そのように考えると後工程ではなく広告費を左右する前提条件とも考えられるため、CPCの高騰にお悩みの方は、LP改善の優先度を高めることに注力するべきでしょう。
考察3.ユーザー心理の分断|クリック直後の「期待外れ」を放置していないか?
ユーザーは、広告クリエイティブを見た瞬間に“期待”を形成します。
・安いと思った
・すぐに解決できると思った
・自分向けだと感じた
この期待に応えることができないと「あ、思っていたのと違う」と思われてしまい、ほぼ全てのユーザーがクリック直後に直帰してしまいます。よくある失敗が、広告は攻めたコピーになっているもののLPは無難で抽象的といったパターンです。
この場合、完全に広告が”釣り”になり、LPが期待に”応えられていないことになります。本来、広告とLPは、別々に考えるものではなく、同じストーリーの前半と後半というような関係性であるべきだと、コンバージョンアドは考えています。
考察4.CVR1%改善がもたらす、広告費削減のインパクトを軽視している?
これまではCPCを下げるといった観点で話を展開してきましたが、CPA改善にはCPCの抑制はもちろんですが、やはりインパクトが大きいのはCVRの改善です。
例を見てみましょう。
CPC:200円
CVR:2%
→CPA:10,000円
このとき、CVRが 3%(+1%) に改善されると、CPA:6,667円、約33%の改善になります。
一方、CPCを200円→170円に下げても、CPAは8,500円程度。つまり、CPCを下げるよりも、CVRを上げる方が遥かに効率が良いのです。そしてCVR改善の主戦場こそが、LP改善(LPO)の出番です。
失敗する「分業体制」の典型パターン

典型パターン1:連携不足
失敗する「分業体制」の典型パターンの1つ目には、広告代理店と制作会社が別々で、連携が取れていないといったことがあげられます。
・広告代理店:「LPが悪いですね」
・制作会社:「広告の流入が悪いですね」
この責任の押し付け合いは、分業体制で最も起こりやすい問題です。両者が別々に存在すると、改善の優先順位が決まらない、数値の解釈がズレる、テスト結果が共有されないといったことが起こり、結果、誰も“成果全体”に責任を持たなくなります。
典型パターン2:スキル不足
失敗する「分業体制」の典型パターンの2つ目には、LPがデザイン重視でマーケティング視点が欠けているといったことがあげられます。見た目はキレイなのになぜかコンバージョンに至らない。この原因は、情報設計よりデザイン優先、ユーザー導線より世界観重視になっているケースがほとんどです。
LPの役割は、「美しく見せること」ではなく「行動させること」。広告と切り離されたLPは、成果を生まない結果になりがちです。
典型パターン3:PDCA不足
失敗する「分業体制」の典型パターンの3つ目には、改善スピードが遅く、PDCAが回らないといったことがあげられます。
分業体制では、
・修正依頼
・見積り
・スケジュール調整
だけで数週間かかることも珍しくありません。
その間にも、広告費はかかり続けています。スピードが成果に直結するWEB広告では、時間がかかってしまうのは致命的です。
だから重視される「広告×LP一体型運用」。その内容とは?

広告×LP一体型運用」とは、単に広告とLPのデザインやメッセージを揃えるという表面的な連携に留まらず、「ユーザーが検索・クリックした瞬間の意図」から「LPでのコンバージョン行動」までの一連の流れを、一つのカスタマージャーニーとして捉え、データに基づいて一貫性を持って改善していくアプローチで具体的には、以下の要素を統合的に扱います。
・広告(検索キーワード/ターゲット設定/クリエイティブ/コピー)
・LP(ファーストビュー/構成/訴求メッセージ/フォーム)
・計測データ(インプレッション、クリック、LP流入後の行動、コンバージョン)
<特長1>広告費を増やさずにCV数を倍増させられるかどうかを重視している
この広告×LP一体型運用が最善のCPA改善策である理由は、流入やクリック数/CTRよりも「CVRの最大化」に主眼を置くことで、CPA改善とCV数増加を同時に実現する点にあります。そのため、広告×LP一体型運用では、広告文で提示したベネフィットや課題解決の訴求と、LPのキャッチコピーやコンテンツ内容の連動を重視しています。
ユーザーの期待値とのズレの解消
広告を見て「これだ」と感じたモチベーションの高いユーザーは、LPに遷移した際も同じトーン&マナー、同じ訴求内容を見ることで、期待が裏切られることなくスムーズに情報を受け入れます。
ランディング品質の向上
検索エンジンや媒体のアルゴリズムは、広告とLPの関連性を評価します。この関連性が高いほど、広告の品質スコア(または類似の指標)が向上し、結果として広告の掲載順位が改善されたり、入札単価が抑制されたりする効果も期待できます。
この一貫性を保っていくことは、LP流入後の離脱率を抑制し、CVRを引き上げる最も費用体効果の高い選択だとコンバージョンアドは考えています。結果、CVRが向上すれば、広告費を増やさなくても、同じ広告クリック数からより多くのコンバージョンを獲得できます。
<特長2>広告流入の入口から出口まで統合した課題の発見/課題の特定ができる
従来の分断された運用では、CVが発生しなかった原因が「広告のターゲティングミス」なのか「LPの訴求不足」なのかの切り分けが困難で、成果が上がらない時に広告運用会社と制作会社が対立しやすい構造となり、問題解決に向けた協業が取りづらい状態にあります。それに対して、広告×LP一体型運用では、広告とLPのデータを統合的に分析することで、CVに至らない真のボトルネックを正確に特定できます。
例1: CTRは高いがCVRが低い場合
広告の訴求は魅力的だが、LPがその訴求に応えられていない。LPの改善(特にファーストビューやベネフィット提示)に注力すべき。
例2: 特定のキーワードからのCVRだけが低い場合
そのキーワード専用のLPまたはセクションを用意することで、ユーザーの検索意図とのマッチング度を高めるべき。
この改善サイクルを回すことで、無駄な広告投下を防ぎながら、最も効果の高い改善施策にリソースを集中することができ、結果的にCPA改善の「テコ」として機能していくようになります。前提として、CPAは「広告費 ÷ CV数」で決まるため、CVRを改善することは、分母であるCV数を広告費を変えずに増やすことであり、CPAを劇的に改善する最も強力な「テコ」です。
広告×LP一体型運用とは?の基本的なまとめ
冒頭でもお伝えしたように、広告費の引き上げは、CPA高騰のリスクを伴いますが、「広告×LP一体型運用」では、まず既存の広告費の効率を最大化し、CVR向上という持続可能な改善策を通じて、広告費を増やさずにCV数を倍増させ、結果としてCPAを最善の状態に導く運用スタイルであるため、現状の広告運用の成果が伸び悩んでいる場合は、広告×LP一体型運用への切り替えをすることが現状を打破する有効な選択である場合も考えられます。
広告×LP一体型運用(ワンダイレクション)の3つのメリット

メリット1:【一貫性】広告文の訴求をLPファーストビューで回収できる
広告×LPの一体運用では、広告とLPとの関連性を高めることができます。例えば、ファーストビュー一つとっても広告で活用している訴求をファーストビューにおいて訴求することでユーザーの期待を回収することができます。キーワード、ユーザーが持つ悩み、ベネフィットの一貫性が保たれることからユーザーが迷うことなくコンバージョンに向かっていくことができるようになります。
メリット2:【速度】ABテストの結果を即座に反映できる
広告のABテストの結果を即座に反映することができるという点もメリットにあげられます。広告の反応率が高いコピーやクリック率が高い訴求を即座にLPへ反映させることで広告をクリックしているユーザーの期待に応えやすいLPにすることができコンバージョン率の向上が期待できます。また、反対にLPの熟読率が高いコンテンツの内容や表現を広告文に活用することも有効です。このような高速PDCAは分業体制では実現することができません。
メリット3:【データ】クリックからコンバージョンまでを一気通貫で分析できる
一貫体制で運用を行っていくことで、どの広告で流入したユーザーが、LPのどの部分に高い関心を示しているのか、反対にどこで離脱してしまっているのか、どこでコンバージョンに至ったのかといったクリックからコンバージョンまでを一気通貫で分析することができます。
一気通貫で分析が行えるようになると、どの媒体のどの広告の成果が良いのか悪いのかといったことが明確になり、ご予算のかけるべき部分、削減すべき部分がわかるようになるため意思決定を行いやすくなります。
成功事例|一体運用で成果が激変したBefore / After
成功事例1:【美容サロン向け商社】獲得数7倍

ある美容サロン向け商社の成功事例の紹介です。
Before
・クリック率は高いものの、CVRが低い
といった状況となっており、ユーザーの期待に応えられていないと考えられる状況が見受けられておりました。
After
・クリエイティブに複数の訴求を用意
・反応率が高い広告訴求をLPに完全反映
・フォーム前の不安要素を解消
そこで、上記の施策を実施したところ、結果として獲得数は7倍に伸び、CPAが大幅に改善したといった事例となります。
この事例の成功ポイントも一体運用体制があったからこそ実現したものであると考えられます。広告側でユーザーのニーズに対して反応が高いであろう訴求を活用したクリエイティブを複数用意し、そのクリエイティブのクリック率やCVRのデータを集計し、成果の良いクリエイティブをLPのファーストビューに反映させることで一貫性を高めるといったことを行いましたが、これは上記に記載した一体運用体制のメリットを十分にいかすことができた運用であるといえます。
成功事例2:【健康食品・サプリメント】立ち上げ初期から低CPAで安定獲得

次は、あるEコマースの成功事例の紹介です。
この事例に関しては、立ち上げからのご支援をさせていただいた事例にはなりますが、この事例に関しても広告からLPの一体を設計することで立ち上げ初期から低CPAでの獲得を実現しております。この事例においては、広告→記事LP→LPと広告から記事LPへ流入させ、そこから販売用LPへ遷移させコンバージョンを獲得するといった導線を設計いたしました。その設計にあたっては、広告から流入をさせるユーザーのセグメントを性別毎に切り分け、それぞれの性別に刺さりやすいであろうデザイン・コピー・訴求を用いたクリエイティブを作成。そして、その入り口である広告クリエイティブの訴求に適した記事LPを設計・制作することでその後の販売LPへの遷移率を高めることに成功しました。
また、記事LPから遷移する販売LPの内容についても記事LPの内容から違和感なく購入へ誘導できるよう設計したことで当初想定したCPAよりも低いCPAで安定した獲得を実現することに成功しました。
今すぐできる!広告×LP連携チェックリスト
チェックリスト1:流入してきている検索語句に違和感はないか
リスティング広告においては、広告がクリックされている検索語句を確認することができますが、その検索語句が商品やサービス、ニーズからかけ離れていないか、違和感がないかは重要なポイントとなります。どれだけ受け皿のLPが良くてもそもそも関連性が低い検索語句から流入が発生してしまっている場合はコンバージョンに至りにくくなってしまうため、チェックする習慣を持っていない担当者はすぐにチェックをするのがおすすめです。
チェックリスト2:表示されている広告文・クリエイティブとLPとの関連性は高いのか?
検索広告のクリエイティブは、いくつかの見出しや説明文を入れ込むことでその組み合わせが自動で判断され表示される形式のレスポンシブ検索広告となりますが、この自動で判断され表示されている見出しや説明文の内容とLPの内容とに乖離が生じている場合はCVRが下がってしまう可能性もありますので、この点もチェックしましょう。
広告で多く表示されている組み合わせやクリック率が高い組み合わせがあるのであれば、その訴求をLPへ反映する。反対にLPの内容を広告文に反映する等して広告文とLPとの関連性を高めるよう意識しましょう。
チェックリスト3:LPの表示速度に問題はないか
モバイルへの表示も含めて読み込みが遅くないか、表示速度に問題ないかは確認するようにしましょう。ランディングページの利便性の項目に影響が出るだけなく、広告をクリックしてくれるユーザーの中には表示されるのが遅いと離脱してしまうユーザーもいることが考えられます。せっかく広告費を払い広告へ流入させたとしてもその表示が遅く離脱されてしまっていたとしたら、当然ではありますがCVRは低下します。このようなことを防ぐためにもLPの表示速度に問題がないかは確認するようにしましょう。
まとめ|広告とLPは「車の両輪」
広告とLPは片方だけをそれぞれ改善するだけではなかなか成果に結びつきづらいというのが現実です。広告とLPは前輪、後輪が噛みあうことでやっと前に進むことができる車の両輪と例えることもできるでしょう。しっかりと広告とLPが噛みあった状態で運用できる一体運用への切り替えこそが、競争激化の時代を生き抜く最適解といえます。
コンバージョンアドでは、無料の広告・LP診断を行っています。
今の広告運用に少しでも違和感やお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
もし今、 「なんとなく違和感がある」「説明に納得できない」そう感じているなら、
セカンドオピニオンとして意見させていただきます。
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