リスティング広告/CV増加とインプレッションシェア
インターネット広告は、商品の販売数増加、問い合わせ数の増加といった目的を達成するために活用されることが多いです。
販売数や問い合わせ数といった達成したい目的のことをCV(コンバージョン)と呼びますが、既にWEB広告を実施している方であれば、このCV数を増やしたいと常々思っていることかと思います。
弊社もCV数を増やすにはどうしたらよいかといったご相談をお受けすることが多いのですが、そのような場合に必ず見る指標があります。
それが、タイトルにもあるインプレッションシェアという指標です。
今回は、このインプレッションシェアという指標について説明していきたいと思います。
目次
1.インプレッションシェアとは
インプレッションシェアがどういう指標かというと、検索行動が行われた際にどれくらい広告が表示されたかを表す指標となります。
例えば、登録しているキーワードによる検索が10回行われた際に広告が5回表示されたとすればインプレッションシェアは50%となります。つまり、この指標を見ることにより、あとどれくらい広告のインプレッションを増やすことができるのかということがわかります。
先ほどの例のように、インプレッションシェアが50%の場合、もう50%がなんらかの理由によって配信ができていないということになります。そのため、その原因を解消することができればもう50%インプレッションを増加させることができます。
この場合、単純に2倍にすることができるということになりますので、CVが安定して獲得できているようなキャンペーンがあればインプレッションシェアを改善させることにより、インプレッションが増加し、それに伴いクリック数も増加すると考えられるので、CV数の増加が期待できるというように考えることができます。
インプレッションシェアという指標は、キャンペーン単位、広告グループ単位、キーワード単位でみることができます。CVがあがっているキーワードでインプレッションシェアが100%ではないといった場合には、積極的にそのキーワードのインプレッションシェアを100%に近づけていきましょう。
2.インプレッションシェアの損失の原因
インプレッションシェアが100%ではない場合、なんらかの理由によって広告配信が行われていないということになると述べましたが、インプレッションシェアの損失が起こる原因には大きく2つあげられます。
1つ目の原因は、予算が原因の場合、
2つ目は、広告ランクが原因の場合です。
このどちらの原因によって損失が起きているかは、インプレッションシェア損失率という指標がありますのでそちらで確認することができます。
3.インプレッションシェア損失率の改善
インプレッションシェア損失の原因には予算が原因の場合と広告ランクが原因の場合と2つのケースがあると述べましたが、次はそれぞれの改善方法について説明していきます。
3-1.予算が原因の場合
1つ目の予算が原因でインプレッションシェアの損失が起きてしまっているケースは、1日の予算設定が少ないことによって、広告配信が抑制されてしまっているということを意味しています。
そのため、1日の設定している予算を増やす、もしくは設定しているキーワードの絞り込みを行うことで数値を改善することができます。1日の設定している予算を増やすというのは、予算が確保できている状態では難しくない調整になりますが、予算が限られているような場合にはキーワードの絞り込みを行うということが必要になってきます。
インプレッションシェアの改善といっても、配信しているキーワードの中にはCVを獲得しているキーワードとCVが獲得できていないキーワードがあるかと思いますが、インプレッションシェアの改善を行うべきキーワードはCVを獲得しているキーワードとなります。そのため、CVを獲得できていないキーワードに関しては配信停止し、CVを獲得できているキーワードへの予算投下額を増やしてあげることで同じ予算内でもインプレッションシェアを改善することができますので、そのような調整を行ってあげましょう。
既にキーワードが絞られているというような場合は、日額予算上限をあげるだけでCV数の増加が見込めますので予算の確保を行い、増額してあげるのがよいでしょう。
3-2.広告ランクが原因の場合
2つ目の広告ランクが原因であった場合ですが、この場合は1つ目の解決策とは異なり、若干解決することが難しいケースもあります。
広告ランクが原因となっている場合では、広告ランクが他社の広告より低いことで自社の広告より他社の広告の表示が優先されてしまっているというようなことが考えられます。
広告ランクは、品質スコア×入札単価で決まります。この品質スコアの部分には、キーワードと広告文との関連性やランディングページの利便性等といった複数の要素が関わってくるため、すぐに品質スコアを高めていくというのが難しいものとなります。
そのため、広告ランクが原因で損失が出てしまっている場合で、すぐにインプレッションシェアを改善したいと考えた場合には、入札単価を高めることによってインプレッションシェアの改善を図っていくケースが多いです。
ただ、注意しなければならない点としては、入札単価を高めることによってクリック単価の高騰に繋がりやすくなってしまうという点です。CV数が増加していくことは良いことではありますが、中には獲得単価(以下CPA)の上限を設けているケースもあるかと思います。このような場合には、クリック単価の高騰がCPAの高騰を引き起こしてしまうこともあるため、注意が必要です。
時間はかかってしまいますが、品質スコアを高めることができるような施策も同時に行っていきましょう。
4.インプレッションシェア損失率の改善の見込みがないときには
インプレッションシェア損失率の改善を行っていく中で、もうこれ以上インプレッションシェアの改善余地がないというような状況や上限CPAの関係で入札強化を行うことが難しく、改善したくても改善できないといった状況もあるかと思います。
このような場合でCV数を増加させていきたいといった場合には、検索広告であれば新しいキーワードの追加を行うことや動的検索広告のような配信メニューを増加させ、新しい獲得軸を見つけていくような取り組みを行っていく必要があるでしょう。
また、検索広告以外でもディスプレイ広告等の新しい配信手法・媒体を検討していく必要性も高いといえます。
5.まとめ
インプレッションシェアは、リスティング広告でCV数の増加を考えたときに切っても切り離せない指標です。
現在実施しているリスティング広告の中でCV数をあげていくためにどういったことができるのかといったことにお悩みの方はぜひ確認してみてください。
自社運用を行っている場合や代理店へ委託しつつもアカウントの閲覧権限を付与してもらえているような場合はすぐに確認できると思いますのでぜひ確認してみてください。閲覧権限がないような場合であれば、インプレッションシェアのレポートがほしいと代理店へ依頼すれば出してもらえるかと思いますので、ぜひ依頼してみてください。その数値をもとに今後の戦略を考えていき、CVの増加に取り組んでみましょう。
弊社では、運用型広告の相談を承っております。広告の効果を伸ばしたい、色々施策を実施しているがなかなか効果があがらないといったお悩みから、新規プロモーションを考えている場合にどのような配信戦略が良いのかといったことまで幅広く受け付けておりますので、お気軽にご相談下さればと思います。
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