あのお客様は潜在層?顕在層?
あなたがマーケティングを担当されているなら、一度は「潜在層」や「顕在層」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
実は、マーケティング施策の中でターゲットを選定していく際に、この「潜在層」や「顕在層」というユーザー層の考え方は非常に重要です。
ユーザーが「潜在層」か「顕在層」かによって、商品・サービスに対するモチベーションが全く違います。マーケティング施策を策定する際は、どの層をターゲットとするかによってアプローチの仕方や、接し方、売り上げ見込みを変えていく必要があります。
また、広告配信を検討する場合、それぞれの広告媒体や配信メニューによって、得意とするユーザー層がありますので、広告媒体の特徴を理解するうえでもこの考え方は重要です。
例えば
「今回の施策では顕在層向けのキャンペーンだからこの媒体を使おう」
「この媒体は潜在層に強いから、こういう訴求内容の広告を出稿してみよう」
など、広告の配信媒体とターゲットとなるユーザー層の性質を一緒に考えることでその効果を高めることができます。
それでは「潜在層」「顕在層」とはどのような特徴をもったユーザー層なのか見ていきましょう。
目次
1.潜在層とは
潜在層とはまだ自分自身のニーズに気付いていないユーザー層になります。
このユーザー層は日常生活の中で課題を抱えているのですが、まだ解決方法を探そうとはしていません。
何かのきっかけで自分の課題に気付き「こんな商品欲しかったんだ!」と思わせることで、自分のニーズが顕在化し、商品やサービスを利用してくれる可能性のあるユーザーになります。
2.顕在層とは
逆に顕在層とは自分自身のニーズに気付いていてすでに、「こういう商品が欲しい」と自覚しているユーザー層になります。
このユーザー層は既に、自分自身のニーズを解決するために情報を探したり、商品を探したりしています。
実際にマーケティングの施策に落とし込んでいく場合は、その商材やマーケティング施策の内容によって、その線引きは変わってくるかと思いますが、ユーザー層は大きくこの二つの層に分けて理解していくとよいでしょう。
もう少し具体的に、例をとって考えたいと思います。
例えば広告主で「学資保険」を扱っている保険会社があるとして、その成約数を伸ばすために、マーケティング施策を考えているとします。ターゲットとなるユーザーは下記のペルソナ3人を想定しています。
綾子さん:子どもが生まれたので「学資保険」が欲しい。
和子さん:子どもができたので何か保険に入ったほうがいいのか悩んでいる。
聡子さん:子どもがもうすぐ生まれる。
広告主にとって、最も「学資保険」に加入してくれそうなユーザーは綾子さんになりますよね。
この場合、綾子さんは顕在層のユーザーといえます。
一方で和子さんと聡子さんは「学資保険」に入ろうという気が無いですが、何かのきっかけをもとに「学資保険」に加入しようと思うかもしれません。その為、二人は潜在的なニーズを抱えた潜在層のユーザーといえます。
3.潜在層と顕在層をマーケティング施策に組み込む
上記の例を使うと、「学資保険」が欲しいと考えている綾子さんのような顕在層のユーザーに漏らさず広告を配信して加入を促すための広告と、まだ「学資保険」が欲しいとは考えていない、和子さんや聡子さんのような潜在層のユーザーに『学資保険っていいな。入ってみようかな』と思わせるための広告は別々に考えていく必要があります。
それぞれのユーザー層で商品に対する情報収集の意欲や購入意欲が異なりますので、それぞれのユーザーの段階にあった訴求内容を広告に盛り込む必要があります。
顕在層のユーザーは既に商品の良さを知っている場合が多いので、購入のしやすさなど最後の一押しを広告で訴求する必要があります。
潜在層のユーザーにはそもそもの商品の魅力を伝えるような広告の訴求が必要になってきます。
また、マーケティング施策に取り入れる広告媒体の選定についても同様のことが言えます。
各媒体によって、それぞれ得意とするユーザー層が異なります。
綾子さんのような顕在層のハッキリとしたニーズを的確にターゲティングできる媒体。
和子さんや聡子さんのようなまだぼんやりとしたニーズを広く拾える媒体。
広告媒体を選ぶ場合には、ターゲティングするユーザー層がどういう層なのかを理解し、それを得意としている媒体を選ぶようにしましょう。
4.まとめ
いかがでしょうか。「潜在層」と「顕在層」の違いを理解できましたでしょうか。
取り扱う商品やマーケティング施策の内容によって、その線引きは違いますが、この二つの層を理解することによってマーケティング施策全体の見え方が変わってきます。
「潜在層」と「顕在層」の違いを理解し、効率的なマーケティング施策を策定していきましょう!
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