ランディングページの成果に大きく関わる入り口の設計
一般的なランディングページの改善において、よく議題に挙がるのはいかにランディングページ内の「コンテンツ」を改修するか、ではないでしょうか。
実際に、ランディングページのコンテンツ改修はコンバージョン改善における重要なファクターの1つではあるため、継続的に手を入れていくことは必須であると言えます。
しかし、ランディングページのコンバージョン改善の方法は「コンテンツ改修」だけではありません。
また、コンテンツの改修にはデザインの作成やコーディングといった物理的な作業の時間がかかります。
より大きな改善効果を求めると、改修対象も多くなり、必然的に作業ボリューム=改修にかかる時間・コストも大きくなってしまうことも事実です。
そこで、本記事では、「コンテンツ改修」以外のコンバージョン改善の方法をご紹介します。
目次
1.コンバージョン獲得に大きく影響する「入り口」と「出口」
WEB広告におけるコンバージョン獲得の考え方に「入り口」と「出口」があります。
「入り口」=「流入」、「出口」=「コンバージョンポイント」と置き換えることができ、ランディングページに対して“どのようなユーザーを流入させ、最終的にどのようなアクションを起こすよう促すのか”を決定する指針となります。
上記の通り、ランディングページは流入してきたユーザーに意図したコンバージョン(問い合わせ、購入など)を起こしてもらうための役割があり、その誘導のために必要な要素が「コンテンツ」となります。
同一マーケットにおいて、複数のランディングページが競合している状況で、その入り口の設計が共通している場合、同じユーザー層を取り合うこととなります。
そのために、多くの企業がこの「コンテンツ」をいかにブラッシュアップするかに心血を注いでいるのが、WEBマーケティングの現状です。
しかし、裏を返せば、他社がリーチできないユーザー層にアプローチすることができれば、競合率の低いマーケットで勝負することができ、コンテンツを改修するよりも大きな売り上げインパクトを得ることができる可能性があります。
また、もしかすると、新たにアプローチするユーザー層は既存手法でアプローチしていたユーザー層よりも獲得効率が高い可能性もあり、より大きな成果をあげることができるかもしれません。
2.主要な「入り口」の特徴紹介
ひとくちに「入り口」といっても、様々な手法・種類が存在します。
つい数年前まではGoogleやYahoo!のリスティング広告が市場を独占していましたが、スマートフォンやSNSの普及により、より幅広い方法でユーザー流入を得ることができるようになりました。
ここでは2020年現在の、スタンダードとなっている流入手法をいくつかご紹介します。
▪️検索広告
圧倒的に多くの企業が出稿しているのが、GoogleとYahoo!の検索広告です。
後述するSNS広告やネイティブ広告の台頭によりシェアは減っているものの、その効率と競合性から、抑えておくべき最重要手法であることは変わりません。
検索広告とは、GoogleやYahoo!などの検索結果ページの最上部と最下部に表示される広告のことを指し、その最大の特徴は「情報を求めて自らアクションを起こしているユーザーにリーチできる」ことにあります。
ユーザーニーズが顕在化しているため、ニーズの喚起や啓蒙を行う必要がなく、要点のみのコミュニケーションでコンバージョンに至る確率が高くなります。
そのため、実際に検索している(一定の興味がある)ユーザーに対して広告を表示でき、キーワードによっては、確度の高い層にリーチできる場合がある。というのがメリットになります。
デメリットとしては、掲載がオークション形式で決まるため、競合他社が多く、予算を多く使用している場合、コンバージョンの獲得単価が高くなる可能性があります。
▪️ディスプレイ(バナー)広告
様々なWEBページ上に、バナーなどの形式で表示されるディスプレイ広告は視覚的な情報の認識で誘導を促すことができます。
無作為に広告をバラ撒くのではなく、「エイジングケアに興味のあるユーザー」のように、ある程度配信対象を絞ることも可能です。
検索広告と同様に、掲載はオークション形式で決定しますが、検索広告よりもニーズが潜在化したユーザーに対してのアプローチとなるため、1クリックあたりの単価は検索広告よりも抑えられることが多いです。
また、リターゲティングという機能もあり、まったく関心がないユーザーではなく、1度ページを訪問したユーザーを追うことも可能です。
たとえば、検索広告と組み合わせることで、検索広告でランディングページに流入させたものの、コンバージョンしなかったユーザーを再度ページに誘導することで、再流入でのコンバージョン獲得に至ることもあります。
注意点として、一目で「広告」とわかることが多く、ある程度目が肥えているユーザーがクリックを敬遠することもあります。
また、上述の通り、ニーズが比較的潜在化しているため、検索広告よりも獲得効率が落ちることも。
▪️SNS広告
SNS広告の代名詞であるFacebook広告に加え、近年ではTwitterやInstagramなど、より幅広いユーザー層へのリーチが可能となり、WEB広告業界で注目度が高まっています。
SNSではユーザー自らが興味・関心のあるコンテンツをフォローしたり、反応を起こしたりするため、1人1人のユーザー属性データが蓄積され、正確なセグメントに対して広告配信を行うことができます。
たとえば、Facebookでは個人情報を細かく登録しているユーザーが多く、年齢や職業など、コンテンツを届けたいユーザーへのピンポイントなリーチが可能となっています。
また、美容系の商材等でトレンドとなっているのが、魅力的な写真素材を前面に押し出したクリエイティブの配信です。
特にInstagram広告ではクリエイティブが画面全体に表示されるため、商材の魅力をより直感的・視覚的に感じてもらうことができます。
難点としては、実際にSNSを「日常的に」利用しているユーザーにしかアプローチができず、検索広告やディスプレイ広告と比較すると、リーチできる母数は少なくなってしまいます。
また、ほとんどの媒体で画像の出稿が必須となっているため、画像や動画といったクリエイティブを定期的、かつ継続的に改善する必要があります。
特にSNS広告はリーチできる母数が限られているため、クリエイティブの疲弊が早く(寿命が短い)、同じクリエイティブを使い続けていると効果が落ちてしまいます。
▪️ネイティブ広告
SNS広告と同様に、近年注目度が高まっているのがネイティブ広告です。
msnやYahoo!などのニュースサイトで、ニュース記事に紛れる形で掲載され、記事のように読み物として認識されやすい広告のことを指します。
ディスプレイ広告と違い、ユーザーの目に自然と触れることから、自然=ネイティブ広告と呼ばれています。
他の広告手法と大きく異なる点として、ランディングページに流入する前に、広告記事と呼ばれる読み物をステップとして挟むことにあります。
たとえば、頭皮の血の巡りを改善することで発毛を促進する育毛剤を売りたい場合、前知識がまったくないユーザーよりも、「頭皮の血の巡りが良くなれば髪の毛が生える」ことを知識として持っているユーザーの方が、購入確度が高いことは明確です。
この「前知識をユーザーに啓蒙する」役割を持つのが記事広告であり、その記事内容に納得し、商品について購入意欲が高いユーザーを厳選することもできるため、ランディングページ自体の獲得効率を間接的に改善することにつながります。
一方で、記事自体の作成が必要になるため、上述の広告手法と比較すると、スタートまでに時間・コストがかかってしまいます。
また、改修対象がランディングページだけでなく広告記事にも及ぶため、改修の工数が増えてしまうというデメリットもあります。
3.まとめ
今回は上述の4つの「入り口」を紹介いたしました。
運用を想定している商材が、どの「入り口」と相性が良いか?の正解は実際に運用してみないとわかりませんが、対象ユーザー像・マーケット状況・商品特徴を網羅的に考えることで、確度の高い仮説を組み立てることは可能です。
たとえば、化粧品のように、マーケットが成熟しきっており、競合の数が多く、大手企業が多額の広告費をかけている業界においては、スタートアップ企業が同じ土俵で勝負することは難しいと言わざるをえません。
特に、同じような効能を訴求している商品において、より知名度が高いブランドと勝負する場合、資金力やブランド力の高い大手商品の方が獲得効率も高くなります。
そこで、差別化を図るために、記事広告を作成し、そこで配合成分の重要性を啓蒙することで、ランディングページ上での商品の訴求力が向上し、獲得効率を底上げすることができるかもしれません。
また、検索広告とディスプレイ広告のように、組み合わせることでそれぞれの広告効果を最大化できる場合もあります。
このように、最適な入り口設計のためには、それぞれの業界や商材の特徴を踏まえた、経験則に基づいた判断が必要になります。
コンバージョンアドでは、幅広い業種・業界のWEBマーケティング支援を行った実績から、対象ユーザー像・マーケット状況・商品特徴といった情報はもちろん、お客様のご状況やご予算感などを踏まえ、最適なWEBマーケティング手法のご提案が可能です。
ぜひ一度、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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