【事例】広告代理店の乗り換えでCPAが52%改善した理由。アカウント内で起きていた目詰まりを解消した実例。

2026.6.30
広告運用
【事例】広告代理店の乗り換えでCPAが52%改善した理由。アカウント内で起きていた目詰まりを解消した実例。

・ずっと同じ代理店に任せているが、レポートの数字を眺めるだけで改善案が出てこない
・CPAが高騰している理由を聞いても「市場環境のせいです」と言われてしまう

今、このような閉塞感を感じているなら、それは運用の微調整で解決できるフェーズはもう終わっているのかもしれません。

今回ご紹介するのは、代理店の乗り換えをきっかけに、わずか3ヶ月でCPAを52%改善させた実例です。

この案件でしか通用しない特別な手段を使ったわけではありません。それまで見落とされがちだった運用手法を疑い、1つずつの施策とユーザー心理に愚直に向き合った結果での数字です。

この記事では、実際に現場で何を変え、どのような視点で目詰まりを解消したのか。その裏側を可能なかぎりご紹介します。

この記事の要約

広告運用で成果を改善するためには、入札調整だけに頼るのではなく、計測設定・アカウント構成・LP設計・事業指標まで含めて、成果が伸びない原因を構造的に見直すことが重要です。

  • CPA悪化の原因は、入札ではなく計測設定やアカウント構造にある場合があること
  • 指名キーワード・一般キーワードなど、役割ごとに配信構造を整理すること
  • 流入ユーザーのニーズに合わせて、広告とLPの組み合わせを最適化すること
  • 管理画面上のCPAだけでなく、成約数や売上など事業成果まで見て判断すること

これらを見直すことで、広告管理画面上の数値改善にとどまらず、実際の売上や顧客獲得につながる広告運用を実現しやすくなります。

なぜ「運用のプロ」に任せていても成果は下がってしまうのか?

なぜ「運用のプロ」に任せていても成果は下がってしまうのか?

広告代理店に任せているにも関わらず、成果が伸びない。この状況は珍しいことではありません。その大きな原因は、「広告運用が考える仕事ではなく、作業になってしまっている」ことにあります。

■ 前代理店で陥っていた「ルーチンワーク化」

よくあるケースとして、以下のような運用状態にある可能性があります。

・運用が、日々の入札調整のみに留まってしまっている
・配信結果のレポーティングはされているものの、傾向の示唆や改善に関する提案がない
・クリエイティブの更新がほぼされていない
・改善案は「予算を増やす」「入札を上げる/下げる」だけ

一見すると、ちゃんと運用しているように見えますが、これらの項目のみになってしまっている場合には、本質的には現状維持に留まってしまっているだけです。

成果を上げるための「仮説→検証」が存在しておらず、PDCAも回すことができていないため、CPAが悪化しても改善することができない状況となってしまっています。

■ 広告媒体の推奨構造を考えなしに採用してしまう

もう一つの典型例が、媒体の推奨構造をそのまま採用してしまうケースです。

例えば、

・Google広告は、できるだけキャンペーンや広告グループを減らし、自動入札を導入、キーワードは拡張性のあるインテントマッチで配信
・Meta広告は、ターゲティングを広く取り(もしくはノンターゲティング)、最適化に任せる

といったような媒体推奨があります。

これ自体は、媒体が推奨していることもあり決して間違いではありません。

しかし、なぜこの構造が最適なのか、本当に自社の運用状況や商材に照らし合わせた際に導入すべきなのかといったことを考えずに導入すると、反対に成果が上がっていきづらくなってしまうこともあります。

運用状況や商材によっては、誰に対して(ユーザー)、どのような訴求を(クリエイティブ)届けるかといった設計を行っていくと、媒体推奨とは異なる構造のほうが成果に繋がりやすいといったケースもあります。

この辺りも仮説立て・検証を繰り返すことでどちらの構造が良いのかといったことがわかってくるため、成果が悪い中でも一辺倒で媒体推奨構造を採用し続けてしまうといったことは、危険シグナルの1つとしてあげられます。

■ CPA高騰の原因は「入札」ではなく「構造」にあるケースも

多くの場合、CPAが悪化すると以下のような議論になります。

・入札を下げましょう
・予算配分を変えましょう
・ターゲットを絞りましょう

今回のケースも少なからず上記のような議論は交わされていたようですが、アカウントの状況を拝見させていただくと問題の本質は構造にあるかもしれないことが明らかになりました。

例えば、

・同じキーワードを複数キャンペーンで取り扱っている
・意図しない検索に対して拡張されてしまい、意図しないユーザーに対して配信されている
・状況に適していない媒体選定と予算投下比率になっている

等があげられます。

こうした状態では、入札の調整以前の部分に課題がある場合が多く、入札等の調整だけでは成果があがっていきづらいです。

もし、今の代理店やインハウスの運用において

・なぜ今の構造になっているかの説明を受けていない、媒体推奨だからという曖昧な理由のみになっている
・CPA悪化の理由がいつも外部要因という説明になっている、それ以外の要因を特定できない
・改善提案や実施していることが入札調整等の設定変更に偏っている

このような状況になっているとしたら、それは既に構造的な目詰まりが起きている可能性があるため、他代理店にアカウント内を見てもらい意見をもらう、リプレイスを検討するといったことを考えていく必要が高いといえるでしょう。

CPA52%改善を実現した4つのテコ入れ

CPA52%改善を実現した4つのテコ入れ

ここからは、実際に弊社にリプレイスしていただいた後、CPAが改善した案件の事例をもとに、どのようなことを実施したのかといったことを解説していきます。

【テコ入れ1】コンバージョン計測タグ設定の確認

まず、本案件に関するご相談を受けた際、現代理店からサイトの構造上、サンクスページにおけるコンバージョン計測ができずその手前のマイクロコンバージョンを設け最適化をかけているという共有を受けていたようです。

リプレイス後、念のため、コンバージョン計測の設定について確認させていただいたところ、サイトの構造上の問題ではなく単に設定が間違っていただけでありコンバージョンの計測を行うことができるようになりました。

これにより最適なコンバージョンデータを媒体に送ることができ、最適化が効きやすくなったことでCPA改善が進んだと考えられます。

代理店に任せている場合に関しては、コンバージョン計測の設定がうまくできていないという事例は少ないですが、インハウス運用で行っている広告主様においてはコンバージョン計測の設定がうまくいっていない、あるいはそもそも設定をしていないというような事例も多く見受けられるため、コンバージョン計測周りに自信がない方は今一度見直してみるのも良いでしょう。

【テコ入れ2】アカウント構成の確認と変更

そして、次に着手したのはアカウント構成の確認です。

具体的には、アカウント内におけるキーワードの役割を明確にした上で棲み分けを行いました。

例えば、検索広告においては、指名キーワード(社名やサービス名が含まれたキーワード)や一般キーワード(社名やサービス名が含まれていないキーワード)があるとされます。

当然ですが、指名キーワードに関しては既に社名やサービス名を認知しているユーザーによる検索であるためコンバージョンが発生しやすく効率的に成果をあげていくことができます。

反対に一般キーワードに関してはまだ社名やサービス名を認知していないユーザーによる検索となっているため指名キーワードと比較するとコンバージョンは発生しにくいといった特徴があります。

このアカウントは、媒体推奨の構成を導入しており、1キャンペーン、1広告グループの中に指名キーワード、一般キーワードを入れていました。

これにより、本来コンバージョンが多く発生しやすいキーワードでのインプレッションシェアが少ない状況にあり、コンバージョンが発生しにくいキーワードでコストが多く使用されてしまっていました。

そこで、対応としてシンプルになりますが、指名キーワードを入れるキャンペーン、一般キーワードを入れるキャンペーンを分け、一般キーワードを入れるキャンペーンにおいては指名ワードを除外設定し、キーワードの役割毎に明確な棲み分けを実施しました。

これにより、コンバージョンが発生しやすいキーワードにおいてはインプレッションシェアを最大化させつつ、コンバージョンが発生しにくいキーワードにおいては入札を調整しつつ目標としているCPA内で配信をしていくといったような調整が行えるようになりCPA改善に繋げることができました。

【テコ入れ3】ユーザーニーズにあわせたLPの出し分け

そして、アカウント構成を見直すことで行うことができるようになった検証がもう一つありました。それはLPの出し分けです。

例えば、前述したように指名キーワードと一般キーワードとでは社名やサービスを認知しているかどうかが異なるため、流入してくるユーザーがそれぞれ求めている情報が同じであるとは限りません。

キーワードの選定などでどのようなユーザーを連れてくるのかといったことを調整することは重要ですが、その連れてきたユーザーに対してどのような情報を提供していくべきなのかを設計することも重要です。

既に社名やサービス名を知っているユーザーに対しては、導入実績や第三者評価(ランキング)といった検討するために必要な情報を提供するのが効果的であったり、反対にまだ社名やサービス名を知らないユーザーに対しては、比較検討先に入れてもらえるようなこのサービスを導入することによるメリットや他の解決策と比較した際の違い等の情報を提供することが効果的といったことも考えられます。

本案件では、検索広告とディスプレイ広告といった配信手法によってLPをわける、検索広告の中でもキーワード毎にLPをわけるといったことを検証していくことでコンバージョン率をあげ、CPAの改善を実現しました。

コンバージョンアドの強みとして、広告運用とLPO(ランディングページ最適化)を一貫して対応できる運用体制があげられます。

広告運用部分の調整だけで成果が上げづらいフェーズに差し掛かっている場合には、LPOによりコンバージョン率があがりCPAが改善するといった事例も多くあります。

広告運用部分の調整で限界を感じている広告主様はLPOを検討してみるのもよいでしょう。

【テコ入れ4】事業指標を用いた成果算出

最後に、事業指標を用いた成果算出の体制を整えました。

通常、WEB広告を配信すると管理画面上のコンバージョンとCPAで成果を判断しがちです。

しかし、本来、WEB広告を実施する目的としてはその後の売上や収益をあげるといったことがあげられるかと思います。

そのため、可能であれば管理画面上のコンバージョンだけではなく、そのコンバージョンから発生した成約数や売上等で評価していけるようになることが理想的であるといえます。

本案件では、広告主様側の社内システムにあわせた計測パラメータを付与したことで、どの媒体のどの配信メニューから顧客の獲得ができているのか、売上が発生しているのかといったことをわかるようにしました。これにより、広告管理画面上の指標のみでの判断と比べると、事業場重要視している成果に繋がっている媒体やメニューがわかるようになりご予算投下の判断が的確となることでより広告の成果を高めていくことができるようになりました。

管理画面上のCPAを改善していくことは、当然、重要ではありますが、管理画面上のCPAは安価ではあるものの、事業として重要視している指標(顧客数や売上等)に改善が見受けられない場合には、どれだけ管理画面上のCPAを改善しても意味がないといったことになってしまうため、できるのであればコンバージョン後の動きも評価できるような構築を整えていくことが望ましいです。

代理店に任せているからと安心はせずに

代理店に任せているからと安心はせずに

広告の運用を代理店に依頼している広告主様は多いですが、代理店にも様々な代理店が存在します。

しっかりと対応している代理店もあれば、ルーチンワーク化してしまっておりしっかりとした運用ができていない代理店もあります。

現代理店による運用がしっかりとされているかどうかも広告アカウント診断やLP診断を行うことでわかる場合もあります。

コンバージョンアドでは、無料の広告・LP診断を行っていますので、少しでも気になることがある、広告成果を改善したいといったご希望をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。