リマケリストの質とリマーケティングの配信設計

2021.9.29
WEBマーケティング

WEBサイトを見ていると、以前見た商品やサービスに関する広告が表示されていることが多々あると思います。その広告のことを「リマーケティング広告」と呼び、一度興味を持ってくれたユーザーに再訪問を促すため、現在では多くの広告配信者が利用しています。リマーケティング広告をより良く配信していくためには、質の良いリマケリストが必須です。今回はリマケリストの良い作成方法と配信の仕方について紹介します。

1.リマーケティング広告とは

リマーケティング広告

リマーケティング広告とは、一度WEBサイトを訪れたユーザーを追跡して表示する広告のことです。

初回サイト訪問時にコンバージョンに至らなかったユーザーの購買欲を、複数回広告を表示することで刺激し、コンバージョンへつなげていくというメリットがあります。また、見込み客だけに広告を配信することができるので、コンバージョン率が高くなる傾向があります。コンバージョン率が高いということは、広告の費用対効果が高いといえます。

しかし反面、デメリットもあります。繰り返し広告が表示されることで「しつこく見せられている」という不快感を与えてしまう可能性があります。不快感を覚えたユーザーは、その商品やブランドに対しネガティブなイメージを抱いてしまうこともあります。また、アプローチできる対象が限られています。

あくまでも、「一度WEBサイトへ訪問のあったユーザー」に対して出稿するのがリマーケティング広告なので、アプローチできる母数には限りがあります。

リマーケティングで効率よく結果をだしていくためには、リマーケティングリストの質が重要となります。

2.リマーケティングリスト

リマーケティング広告は「一度WEBサイトへ訪問のあったユーザー」に対して出稿します。 よくあるリストの作り方としてあげられるのは 、初回訪問時からの経過した日数別にリストを作ることです。

日数別のリスト

例えば、「訪問後3日以内のユーザー」、「訪問後7日以内のユーザー」、「訪問後30日以内のユーザー」など、初回の訪問後からの日数によりリストを作ります。業種によって異なりますが、初回WEBサイト訪問時からの期間が短い方が成果はでやすい傾向があります。

しかし、日数を分けただけではパフォーマンスが良くない場合もあります。その場合は、更にリストの最適化を行いパフォーマンスの向上を狙っていく必要があります。

閲覧ページでリストを作成

例えばECサイトの場合、商品カテゴリページを閲覧したユーザーのリストを作成することで、コンバージョンへつながる可能性を上げていくことができます。「特定の商品ページを閲覧したものの離脱したユーザー」などのリストを作ると良いでしょう。これは、特定の商品ページを閲覧したユーザーから、カート内のページや決済ページを閲覧したユーザーを除外するといった設定をすることで作成できます。ユーザーが閲覧していた商品の広告を配信する際などに利用すると、効率よく獲得が目指せるでしょう。

また「商品をカートに入れたが購入せずに離脱したユーザー」のリストは、コンバージョン率が他よりも高くなる傾向があると言われていますので、こちらもおすすめです。

参照元でリストを作成

例えばSNSから流入したユーザーの成約率が高いのでSNSから流入したユーザーにのみ広告を配信したいという場合は、「参照元=対象のSNSから流入するユーザー」と「それ以外のユーザー」と参照元を指定してリストを作成すると良いでしょう。そうすることで、コンバージョンへつながる可能性のあるユーザーのみに配信をすることができます。

これはGoogleリスティング広告、ディスプレイ広告、そしてYahooディスプレイ広告で設定が可能です。

Yahooディスプレイ広告では、管理画面のツールにある「共有ライブラリー」内の「ターゲットリスト」から作成することができます。ターゲットリストの条件種別から「参照元URL」を選択することでリストが作られます。このリストを管理画面の「サイトリターゲティング」にて、広告グループに設定することで、指定したユーザーへ配信することができます。

Googleでは、Googleアナリティクスのレポートデータに基づいて、リストを作成します。

はじめにGoogleアナリティクスとGoogle広告のアカウントをリンクします。リンクが完了したら、Googleアナリティクスの管理画面の「アナリティクス設定」からプロパティにある「ユーザー定義」内の「オーディエンス」から新しいユーザーリストを作成していきます。オーディエンスの定義から「トラフィック」の「参照元」を指定して作成したリストを、Googleエディター「ユーザーリスト」でキャンペーンもしくは広告グループごとに設定し配信することができます。過去にパフォーマンスの良かったプレースメントでリストを作成することで、リマーケティングのパフォーマンス向上が見込めます。

アクションでリストを作成

例えばサイトの上部だけを見てすぐに離脱したユーザーと下部まで閲覧したユーザーとでは、後者の方がコンバージョンに繋がりやすいユーザーといえます。すぐに離脱したユーザーのリストを作成し、除外設定して広告配信することで、コンバージョン率向上が期待できます。

これはGoogleリスティング広告、ディスプレイ広告で利用が可能です。

Googleは「参照元でリストを作成」と同じくアナリティクスと広告のアカウントをリンクし、Googleアナリティクスの管理画面の「アナリティクス設定」からプロパティにある「ユーザー定義」内の「オーディエンス」から新しいユーザーリストを作成していきます。

オーディエンスの定義から「行動」の「セッション時間」から5分以上サイトを閲覧していたユーザー等を指定しましょう。

もしくは、「行動」の「セッション」でページビューが5以上のユーザー等を指定して作成したリストを、Googleエディター「ユーザーリスト」でキャンペーンもしくは広告グループごとに設定し配信することができます。指定するセッション時間やページビュー数は、サイトの傾向によって変更しましょう。

3.リマーケティング広告の配信方法

リマケリストの作成方法は様々あります。次はそれらをどう利用し配信していくかを考える必要があります。

リマーケティング広告の効果を十分に発揮させるためには、適切なタイミングで適当なターゲットに広告を見せることが重要です。

WEBサイトに来た人をただ追いかけるのではなく、コンバージョンへ繋げるためには「どの媒体で見せるのか」「いつ見せるのか」「誰に見せるのか」などを細かく検討することが大切です。それらを踏まえながら、リマーケティング広告の成果を上げる配信方法を考えていましょう。

配信面を選ぶ

リマーケティング広告を出稿する主な媒体はGoogleとYahooです。同じリマーケティングリストを使用しての出稿でも、それぞれ広告が配信できる場所は異なります。

Googleでは、GmailやGoogleのパートナーサイトなどで配信されます。

Yahooでは、Yahooのニュース面や知恵袋などのパートナーサイトに広告が掲載されます。

つまり、見込み客がGoogleをよく見るユーザーなのにYahooでリマーケティング広告を出稿してしまってはコンバージョンにつながる確率は低いと考えられます。そのため、見込み客がどのようなサイトから多く流入しているのかを確認し、配信面を決定する必要があります。

入札単価を変える

一度WEBサイトへ訪問のあったユーザーに再度アプローチするリマーケティング広告ですが、そのユーザーの中でもさらに「ページをどこまで見たか」によってリストを分け、入札単価を変更していく方が効率よくコンバージョンの獲得が狙えます。

例えばECサイトにおいて、トップページを見て離脱したユーザーよりも、商品詳細ページまで見たユーザーの方が、アプローチする価値が高いといえます。リマーケティング広告では、ユーザーの「アクション」や「閲覧したページ」ごとにリスト作成ができるので、よりコンバージョンへ繋がりやすいと考えられるリストの入札を高くし、配信を伸ばすと良いでしょう。日数別のリストであれば、初回WEBサイト訪問時からの期間が短い方が成果はでやすい傾向があるため、その期間に応じて入札価格を変更することで、コンバージョンする確率の高いユーザーへよりアプローチできると考えられます。

除外設定をする

すでに一度コンバージョンへ至ったユーザーへの配信を除外することも効果的です。そうすることで、まだコンバージョンへ至っていない見込み客のみに配信することができるようになります。

また、リスト作成でも述べましたがサイト訪問後すぐに離脱したユーザーのリストを作成し、除外設定することも有効です。よりコンバージョンへ繋がる見込み客のみに配信することが可能となります。

これはGoogleリスティング広告、ディスプレイ広告で利用が可能です。

Googleアナリティクスと広告のアカウントをリンクし、Googleアナリティクスの管理画面の「アナリティクス設定」からプロパティにある「ユーザー定義」内の「オーディエンス」で設定します。次に、オーディエンスの定義「行動」から1分以内にサイトを離脱したユーザー等を指定してリストを作成しましょう。もしくは新しいユーザーリストから「コンバージョンを達成したユーザー」を選択してもよいでしょう。作成したリストを、Googleエディター「ユーザーリスト、除外」でキャンペーンもしくは広告グループごとに設定することで、指定のユーザーを除外して配信することができます。

4.まとめ

リマーケティング広告とは、一度WEBサイトを訪れたユーザーを追跡して表示する広告のことです。初回サイト訪問時にコンバージョンに至らなかったユーザーの購買欲を、複数回広告を表示することで刺激し、コンバージョンへつなげていくことを目的としています。広告配信時に利用するリマケリストの母数には限りがあるので、リマーケティングで効率よく結果をだしていくためにはリマーケティングリストの質が重要となります。

「日数別」「閲覧ページ別」「参照元別」「アクション別」などそれぞれにあったリストを作成し、効率よく成果を上げていくためにはどうすれば良いかしっかりと検討してからリストを作成しましょう。ユーザーリストを分けすぎると、母数が少なくなり、配信に必要なユーザー数が確保できないなどの問題が発生します。

リマーケティング広告は見込み客だけに広告を配信することができるため、コンバージョン率が高くなる傾向があり、とても魅力的な配信方法といえます。しかし、同じユーザーへ何度も広告を表示して「しつこい」など不快感を与えてしまうと、商品やブランドのイメージダウンにつながってしまいます。配信の仕方には十分注意しながら、コンバージョン獲得を目指しましょう。